経済システムの比較制度分析価格: 3,360円 レビュー評価:5.0 レビュー数:2 経済主体の合理性の限界、人のあいだでの情報の配分の非対称性、市場の不完全性等により、時空を超えて普遍的な規範的価値をもった経済システムは本来あろえないという観点から、経済システムの多元的な存在を認め、多元的な経済を普遍的に分析しようという分野です。日本的制度を一方的な切り口から切るのではなく非常に参考にさせてもらっている書籍で、かつ愛読している本です。 |
死生学1 死生学とは何か価格: 2,940円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 21世紀COEに、選ばれた「死生学の構築」の成果として、公刊された本です。申請は、人文科学で、臨床医学中心の欧米型研究に希薄な文化・歴史面の拡大、価値観の深化を目指し、また自然科学との連携も考えているようです。
前半は、○編者による新死生学の輪郭と問題の提起。○医術の囲い込みが、死生の問いから人を遠ざけたという生命倫理の問題。○半人間の排除が常に裏にある安楽死や尊厳死の捩れた理念。○外国での研究状況として、京大のカール・ベッカーによる、米国での死生観教育の歴史と現状。○「死を考える事典」のグレニス・ハワースによる英国での死生学の通史。この前半では、死生学の広がりが、 |
希望学3 希望をつなぐ価格: 3,990円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 ★地域おこしをしたい。若者が残りたくなる町をこの手でつくりたい。それがいま叶わなければ、せめて希望の持てる故郷にしたい。第三巻は、そんな思いを持つ人たちに、「世界的レベル」(岩手大、竹村教授)の「釜石モデル」を示してくれる。★切り込む指針あり。質問例あり(巻末)。調査方法、分析手法、とりまとめ方あり。さらには発表の仕方、プロジェクトの回し方等すべてがすべて参考になる。思いのある人には、まさに一切合財がそろった宝の山だ。★例をあげる。誰が釜石市を「つくる」のか。釜石を離れる・戻る。誰がいつ戻るのか。これらすべてが各章の主題ないしは副題というから、にくい。★ましてや第六章:釜石全四高校の40年に |
情報 (東京大学教養学部テキスト)価格: 1,995円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 情報化の時代にあって、教養としての視点から情報を扱っている本である。
東大1年の文系理系問わない全学共通授業の教科書である。 |
判例教材 刑事訴訟法価格: 5,040円 レビュー評価:4.0 レビュー数:4 基本判例とそれ以外という二段構成で流れる本書。 読み方次第では的を絞ることも可能でしょう。 事案は同じだが別論点も争われるという判例は別に掲載されています。 また、それら判例および関連判例にはちゃんとクロスリファレンスが付されています。 なお、一件一件に名称が付されている点も好印象でした。
圧倒的な掲載判例数と文章量から、たしかにひるんでしまう人もいるかもしれません。 解説がないゆえに敬遠する人もいるでしょう。 ですが、私的には、むしろ最高の判例集としか思えません。 まず、基本書で取り上げられる判例の |
ミクロ経済学価格: 3,675円 レビュー評価:5.0 レビュー数:4 私は文学部生だが、経済学部のミクロ経済学の授業で単位を取得するため本書を予習・復習の主力テキストとして使用した。東大の講義ノートをベースとしているとはしがきにあったので難しいような印象を勝手に持ってしまったが、読み進めてみると非常にわかりやすく、かつほどほどに数式が使ってあって、言葉だけで説明した入門的な経済学の参考書よりむしろずっとわかりやすかった。
数学のレベルとしては、1変数関数の微分、偏微分・全微分の基礎が理解できていればまったく問題なく本書で学習できる。上の基礎数学に基づいた各最適条件の導出法が毎度毎度ことこまかに書いており、門外漢も微分を用いた初等経済学 |
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エピソード記述入門―実践と質的研究のために価格: 2,940円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 なかなか手強い本である。かなり周到でしかも哲学的な問いがちりばめられているが、あえて筆者は、そのようなことには触れず、やさしい語り口で、諄々と説き起こしている。この本を読み解くには、実存主義、現象学、文化人類学等の素養がなければ、筆者の問題提起を理解するのは難しいだろが、必ずしも必要と言うわけではない。
真摯に筆者の声に耳を澄ませればいいのである。疑問に思った点を記載する。
「あるがまま」とは
本書の中で気がつくことは、客体的立場や主体的立場というものが本質的にないということ(自明のことであるが)を改めて記載していること |
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建築家は住宅で何を考えているのか (PHP新書 545)価格: 1,470円 レビュー評価:4.5 レビュー数:2 現代建築家の建てた住宅建築集の本。カラー面が多く、たくさんの写真を収容している。建築コレクション本というと、よくて数千円、万を超えるものも珍しくないのに、新書とはいえ、よくぞ1000円台前半で収めたという感じ。個人的に住むのはどうかと聞かれると「うーん」という感じだが、どの家も見る分には十分に美しい。とりわけラインの優美さに惹かれる。一番最初に出てくる著者・難波和彦の「箱の家」は、吹き抜けと深い庇を大胆に生かした直線がいい。ほかに紹介されている中で小さい家が良かった。部屋を小分けにしてあえて小ささを強調した家など、小ささを隠すのではなく積極的に楽しもうとする建築家のセンスが光る。そんな中で安 |
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建築家たちの20代価格: 1,450円 レビュー評価: 4.5 レビュー数:7 仕事について深く考えもせず新卒以来働いてきて、27歳になって改めてこれからの人生やキャリアを考えたときに、読んだ本です。 「ポンピドー・センター」を設計したレンゾ・ピアノや「ルーブル美術館」のガラスピラミッドをつくったペイといった世界の建築家たちが、どんな青年時代を過ごしたのかが、インタビュー形式で書かれていて、とても読みやすく共感がもてます。 ただ、複数の世界的建築家のインタビューを一冊で読めるという手軽さの反面、一人一人を深く掘り下げたものを読みたい方には不向きだと思います。 この本を手にして1年後、転職を果たしましたが、仕事の実践に役立つ本というよりも、心の栄養となる本です |